どうも!弟のヒロです。
メルカリさんのインターンシップに受かり、3月の20日から27日の間、アメリカのアリゾナ州に行って来ました!



詳しいインターンの内容であったり、これまで書いた記事を以下にまとめます。
とにかく百聞は一見にしかず。
実際にアメリカに足を運ぶことで感じたことはたくさんあるのですが、日本のプロダクトを国外で広めるということが、いかに難しいことなのかを、自分の身をもって体感しました。
その場その場で感じたことや気づきについては、これまでに書いた記事にまとめてあるので、今回は総集編として、総括の記事を書きたいと思います。
メルカリがとにかく知られていないという事実

実際にメルカリを触ってもらっている様子
2016年末に日本で4000万ダウンロード、そしてアメリカでは2000万ダウンロードと波に乗っているメルカリ。
日本のプロダクトとしては海外でも成功しているイメージがあり、このインターンシップに参加してアリゾナに来るまではアメリカでもよく知られたサービスなのだと思っていました。
しかし、現地に住む50人以上の方と直接話をして、調査を進める中で、メルカリの知名度、利用率共にとても低いことがわかりました。実際にヒアリングをした中でも、メルカリを知っていると答えたのは女子大生の女の子1人だけ。
US版のAppStoreのランキング100位以内にも見当たらず、まずは知名度を上げること、そのためにどこに広告を打っていくべきなのかなど、たくさんの問題が山積みであることが確認できました。
ネット上とリアル店舗の競合とどのように戦うのか

類似のサービスがもう既に存在している
2日目の記事でも書きましたが、調査をしてまわる中で「メルカリの競合サービス」が見えて来ました。
ネットショッピングという大きな枠で見れば、ほとんどの人が「Amazon」「eBay」を使っていました。理由としては、「信頼できるから」「プライム会員だから」「リアル店舗より安く買えるから」という理由が多かったように思います。Eコマースサービスにおいて、この2つのサービスは高い信用をもっていることが分かりました。
さらにメルカリの競合という観点で言えば、他のフリマアプリ等の存在があります。
Craigslist、Etsy、OfferUp、letgoなどのアプリケーション。Craigslistに関しては、ほとんどの人が知っており、よく不用品のやりとりをする際に、近くまで取りに来てもらうらしいです。特に引越しの際に発生する冷蔵庫などの大きめな家具を捨てる際に使うとのことでした。
ただ印象的だったのは、不用品を直接会ってやりとりする際に使うサービスが年齢層によって違うという点。幅広い年齢層に聞き取りを行ったのですが30〜50代の方ほど、Craigslistを使い、20代の比較的若い学生などはFacebook上のコミュニティーを使っていました。実際にFacebook Market Place ASU(アリゾナ州立大学)というコミュニティーが存在しており、この場で交渉を行ったりするとのことでした。
年齢層によって、使うサービスが違うという点は面白い発見で、メルカリがどの年齢層で流行るサービスにしていくのかは着目すべき点であると感じます。さらに、不用品のCtoCサービスという点で見ると、以外とFacebookが一番の競合なのではと思いました。
またOfferUpやletgoは「そのアプリ知ってる!」程度でした。ただ、大学内のテレビでOfferUpのテレビCMが流れており、着実にアメリカで知名度が上がっていることは間違いありません。
Craigslist | Letgo | OfferUp | Etsy | Mercari | |
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リアル店舗では不用品がよく売られている


実際の店舗として、メルカリの競合と言えるのは「goodwill」「Ross Dress for Less」などの店舗です。
goodwillは言わずと知れた、リサイクルショップで、不用品を全て受け取ってもらい、その中で売り物にできそうなものを1ドルからの格安な値段で販売してくれます。実際に店舗にも足を運び、どのようなものがよく買われているのか、販売スペースの広さ、価格帯などを自分の目で見てきたのですが、服などの商品を1ドル〜5ドルで売られていました。
また、女性ものの服の広場が一番大きく、平日でもたくさんのお客さんでにぎわっていました。
Ross Dress for Lessは2日目の記事でも書いていますが、ブランド品などで前シーズンの売れ残りや在庫処分品を仕入れて、販売するお店です。格安でブランド品を買うことができます。
メルカリでもブランド品の中古品が販売されていたりするので、販売されている商品が比較的かぶっていると思いました。
地方への配送がポイント

最後に忘れず調べたかったのは、流通についてです。5日目の記事で詳しく書きましたが解説します。
アメリカはとても広いため、地方部の場合、配送に1週間以上の時間がかかります。特にアリゾナ州の場合西海岸寄りですが、東海岸から商品が届く場合はさらに時間がかかります。
主要な配送手段としては、FedEX、USPS、UPSなどがあります。今回、地方部に向かう最中にFedExの大きなトラックをよく見かけました。トラックの大きさもスケールが違う点がアメリカらしいと感じました。
また、特に地方部の中でも、すごく田舎の場合はポストが道沿いにたくさんポストが並べられており、わざわざ郵便物を取りにポストの付近まで人が出てくるんです。

メルカリの場合は、不用品を出品した後、売れた場合、郵便局にもって行く必要があります。日本の場合はコンビニがありますが、アメリカの地方の場合、広大な街の中に郵便局が2つしかないなどの問題がありました。
アリゾナ州などの地方部でメルカリを流行らせるためには、不用品をどこにもって行くべきなのか。そして、コンビニに変わる場所はどこなのかを探す必要があると思いました。
まとめ

アリゾナ州に行って、実際にメルカリというサービスの現状とアメリカ人の文化に触れて来ました。
最初はどうなることかと思いましたが、とにかく声かけ(ナンパじゃない)をひたすらして、たくさんの情報をつかむことができました。
箇条書きでまとめるとこんな感じ。
- メルカリは全然知られていない
- ただアプリを触ればとても高評価(知られれば使ってもらえそう)
- 競合はショッピングという視点で見ればやはりAmazon、ebay
- 他のフリマアプリは「知ってる!」程度だけど、ファッションやハンドメイドなど機能を尖らせたアプリにしている
- リアル店舗でもとても安く買える上に、中古品を買うことに抵抗はない
- ただ、寄付文化も根強い
- 地方は配送を頼む郵便局の数が少なかったりする
- さらに届くのに時間がかかる、配送料が高い
メルカリさんには別のレポートを提出しますが、自分の中ではメルカリ厳しいんじゃない?という思いとともに、こうしたらもしかしたら競合と差を付けれるかもというアイデアがぼやっと浮かんでいます。
今回、このようなインターンを計画していただいたメルカリさんには感謝でいっぱいです。本当にありがとうございました。これからもメルカリ使っていきたいと思います。
6記事に及ぶ長いレポートもこれで終わりです。
ありがとうございました。
